沈黙のむし歯

大人の「隠れむし歯」が増えています

痛みを感じないまま進行するので、自分がむし歯になったことに気付かない場合が多いのです。

子供のむし歯は、神経付近までのエナメル質が溶けるので痛みを感じます。しかし、年齢と共に歯肉が下がってくると、今まで歯肉に守られてきた弱い部分の象牙質が露出しむし歯になるのです。

成熟した歯は、外から受けた刺激を守るために象牙質が内側(歯の神経部分)に膨らんでいきます。

そのため、象牙質の厚みで神経に痛みが伝わらず、むし歯がかなり進行してもなかなか痛みを感じないので「沈黙のむし歯」と呼ばれています。

そして、痛みを感じた時には歯が根元から折れて手遅れになってしまうことが多いのです。また、唾液の分泌量の減少も原因です。唾液の分泌を増やすとむし歯だけでなく、口臭や歯周病の改善にもつながります。

三大唾液腺と呼ばれる「耳下腺」「顎下腺」「舌下腺」を指や手のひらを使って刺激することにより、唾液の分泌を促すことができます。「耳下腺」は両耳の下のくぼんだ所です。「顎下腺」は両顎の下の首の付け根、「舌下腺」は舌の真下部分です。それらの場所をゆっくりと押してマッサージすると唾液が良く出るようになるので、是非お試しください。