歯周治療で糖尿病のコントロールが改善

 

歯周病は「糖尿病の第8の合併症」と言われ、糖尿病のある人は特に歯周病の発生リスクが高くなります。

歯周病菌が原因で、口腔内の細菌のバランスが崩れると、歯周病は急速に進行します。

すると、歯周病菌は体内で炎症を引き起こし、それがインスリンの効き目が悪くなるインスリン抵抗症につながります。

糖尿病治療の鍵となるのは、いかにインスリン抵抗症を防ぐかです。

英国糖尿病学会の研究で、糖尿病患者264人対象に、半分の人に歯石除去・歯面研磨・歯周ポケット洗浄・歯磨き指導などの歯周病治療を行った結果、1年後にはほとんどの人がインスリン抵抗症の改善しているという結果が出たそうです。

また、それだけではなく、全身の慢性的炎症も減少していました。これにより、心臓病・脳卒中・腎臓病などの深刻な糖尿病合併症のリスクを下げることができます。

研究者らは、糖尿病の治療と歯周病のの治療を並行して行うことが重要になり、それが糖尿病の標準的な治療として取り入れる必要性があることを働きかけ、日本でも広まりつつあります。

現在、糖尿病の患者は740万人、その予備軍は880万人。まさに日本の国民病とも言えるでしょう。

口腔ケアによって糖尿病の予防、改善をしましょう。