子どもの口呼吸が与える影響

春は毎年こども園や小学校の歯科検診があります。

以前よりむし歯の数はだいぶ減ってきたものの、歯並びやあごの成長、歯の萌出が気になる子が増えてきました。

原因のひとつとして口呼吸が影響しているように思います。
口を閉じて鼻で呼吸するのが正常時の自然な呼吸法です。

お子さんは成長期に鼻で呼吸をすることで、鼻の空洞に空気抵抗と圧力がかかり、鼻の周りや頬の骨が前へ成長していきます。

ところがずっと口呼吸していると、重力により骨が前ではなく下方向に成長してしまいます。

顎の成長が弱いと、永久歯に対して歯列が狭いため、歯生える場所が足りなくなってしまい、結果歯並びが悪くなってしまうのです。
成長してしまった骨は元には戻らないので、少しでも早く下への成長を止めてあげないとなりません。

口呼吸をしていると、顎の成長に影響を与えるだけでなく、他にも様々な病気の原因になりやすいと言われています。
・注意欠乏、多動性障害・慢性的なイライラ状態・成長障害(低身長、低体重)・いびきや歯ぎしり・アデノイド顔貌(面長な顔)・夜尿症(おねしょ)・むし歯、歯周病、歯肉炎・口臭・血管病(高血圧。脳梗塞など)当てはまる症状はありませんか?

それぞれの関係性として考えられる要素は個人差がありますので、まずは症状との関連性があるか確認してみる必要があります。
口呼吸になる原因のひとつは、舌や周辺の筋力の弱さです。

口呼吸が日常化してしまうと、顎の成長は促進されず悪循環になってしまい、病気にアプローチしても治りにくくなったりします。

気になる症状がありましたら、もしかすると口がポカーンと開いてることが原因かもしれません。

お子さんの口元をチェックしてみください。