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歯周病菌がアルツハイマー病を悪化させる!?

「歯周病」という病名は広く一般の方々に認知されるようになりましたが、最新の研究では、歯周病は歯や口の中だけでなく、全身の健康とも大きくかかわっていることが分かってきています。

以前は歯周病が認知症の危険因子となる理由は、歯を失うことによる機能的障害が大きいといわれてきました。

しかし、アルツハイマー病に関しては歯周病菌が直接、影響を及ぼしている可能性が多くの研究で明らかになってきています。

歯周病菌を投与したアルツハイマー病のマウスの認知機能は、投与しなかった群に比べ、著しく低下したことが確認されています。

さらに脳を調べると、アルツハイマー病の発症に関与しているアミロイドβタンパク(Aβ)の増加、炎症物質や歯周病菌など細菌が作る毒素の増加が確認されました。
海外では、歯周病菌が産生する「ジンジパイン」というタンパク質分解酵素を阻害することにより、アルツハイマーを悪化させるタンパクの蓄積を減らす効果が報告されています。

さらに、このタンパク質阻害薬をアルツハイマー病の患者さんに投与する臨床試験がおこなわれおり、今後の研究が期待されます。
歯周病菌がアルツハイマー病の脳に直接または間接的に、悪さをしている可能性が解明されてきています。

歯周病菌の多くは空気を嫌うので、歯肉の溝・歯周ポケット内に侵入していきます。

定期的なクリーニングで、普段歯ブラシの届かないところの歯周病菌を洗浄や歯石の除去を行うことは、アルツハイマー病や様々な予防にもつながります。

オーラルフレイル放置は要介護の危険大!

「オーラルフレイル」という言葉、皆さまはご存知ですか?

フレイルとは健康な状態と要介護状態の中間期間。

その初期に現れるのが、歯や口の働きの軽微な衰えである「オーラルフレイル」です。

食事の時にむせる、食べこぼす、固いものが食べづらい、口が渇きやすい、滑舌が悪くなったなどが続く場合はオーラルフレイルの可能性があります。

▼全身のフレイル、要介護へのドミノ倒しに!
そんなオーラルフレイルですが、生活に支障がないからと放置していると、全身のフレイル、そして要介護状態へとドミノ倒しのように進行していくので要注意です。

例えば、固いものを避けて柔らかいものばかり食べていると、噛むために必要な筋肉が衰え、ますます噛む機能が低下してしまいます。

栄養バランスが崩れて気力も低下し、全身の機能が衰えるという悪循環に陥ってしまう危険があるのです。

▼「パタカラ体操」
そこで今回ご紹介するのが、お口の代表的な体操の一つ「パタカラ体操」。

これは「パパパパパ、タタタタタ、カカカカカ、ラララララ」を3回繰り返し発声するトレーニング法
で、口まわりの筋肉や舌を鍛えるのに役立ちます。

発音する時のポイントは、(「パ」=口をしっかり閉じて「タ」=舌を上あごにくっつけて「カ」=のどの奥を意識して「ラ」=舌をまるめるように)です。

一音一音はっきりと発音してみてくださいね。

オーラルフレイルは、適切な予防や改善により機能を取り戻すことができる時期です。

お口の老化を見逃さず健康寿命を伸ばしていきましょう!

バスタイムで梅雨どきも快適に♪

 

6月に入りましたが、皆様はお元気でお過ごしですか?

梅雨どきは安定しない気温や気圧のせいで体が重たく感じませんか?

雨がちな毎日で気分がどんよりする方も多いのではないでしょうか?

かく言う私も、この時期は大の苦手。

湿度が高く蒸し暑いため、疲れが溜まりがちです。
そこで最近取り入れているのがバスタイムの入浴剤。

炭酸入りや好きな香りのものを選んで入浴タイムを楽しんでいます。
血行を促進してしっかり汗をかくと体調が良いですよ。

梅雨どきには特にオススメです♪

6月のご案内

・10日(水)

 山武市介護認定審査会のため午後の診療は3時からとなります

・24日(水)

 山武市2歳半健診のため午前休診させていただきます

その歯の痛み、「非歯原性歯痛」かも?

「非定型歯痛」とは、つらい痛みが続くにもかかわらずいくら詳しく検査しても見つからない歯の痛みを言います。

歯痛には大きく分けると、むし歯や歯周病が原因の「歯原性歯痛」(歯科はほとんどこれですが)とそれ以外の「非歯原性歯痛」があります。

この「非歯原性歯痛」には咬筋など筋肉の過度の緊張による筋・筋膜性歯痛や、鼻炎や蓄膿症などによる上顎洞性歯痛、耳下腺炎、顎下腺炎などの唾液腺炎による痛み、三叉神経痛や帯状疱疹後神経痛による神経障害性歯痛、片頭痛等による神経血管性歯痛、狭心症などの心臓性歯痛、など他が原因でも歯痛はおこります。
口の中や体を調べても特定できない歯痛の場合は非定型歯痛の可能性が高いと思われます。

炎症や傷が無いのに痛覚をつかさどる脳内の神経ネットワークがストレスによって痛みを感じる通路が変化して起こる変則的な痛みで気のせいではありません。

つまり非定型歯痛はストレスと密接な関係のある心身症の一種ともいわれています。

コロナウィルスの影響により日常の仕事や通学ができなくなっている方がたくさんいます。

そのことによる抱えるストレスが不調の引き金になります。

ストレスによる食いしばりや歯ぎしりをされている方も多いと思います。ストレスによる自律神経の乱れから、唾液の分泌が減り、口の中が乾燥してしまうことにより、歯周病菌やむし歯菌が増殖してしまうことも予測できます。

世の中が落ち着いてきた後、口腔内の状況が変わってしまっている方に私たちができる精一杯のケアが出来るよう努力してまいります。

歯が少ないと寝たきりになりやすい?!

お年寄りが骨を折ると寝たきりになりやすいと言われますが、実は歯が少ない人ほど、寝たきりになるリスクが高いということをご存知でしたか?

「歯」と「寝たきり」の関係について、お話したいと思います。

▼「寝たきり」になる原因のひとつが転倒事故
高齢者が寝たきりになる原因のひとつが、転倒などによる骨折です。

特に下半身を骨折すると、動けない状態が長く続くことで様々な機能が衰え、寝たきりの状態になるリスクが上がります。

▼転倒事故には「歯」の喪失が関係?
そんな転倒事故の原因のひとつが、実は歯の喪失。歯を失ったまま義歯を入れずにいると、バランス機能が低下し、転倒しやすくなるのです。
実際、歯が19本以下で義歯を使用していない人は、歯が20本以上ある人と比べて、転倒リスクが最大で2.5倍にもなると言われています。

▼歯の喪失により失うもの
歯を失うと、固いものが噛みにくくなり言葉の発音が不明瞭になるだけではありません。

転倒リスクが上昇することで、寝たきりになる確率も上がり、健康寿命が縮まってしまうのです。

-いかがでしたか?歯の喪失と寝たきりは、意外にも密接に繋がっています。

もし歯を失ったままの方がいらっしゃいましたら、義歯を入れて転倒や寝たきりになるリスクを下げましょう!

感染予防は口腔ケアから

 新型コロナウィルスの影響で、歯科医院を訪れる患者さんも感染リスクに敏感になっているのを感じます。

私たち歯科医師や歯科衛生士は日ごろから万全の衛生対策をとっていますので、ご安心ください。
あらゆる細菌やウィルス感染を防ぐうえで「口腔内の清掃」は非常に重要です。

例えば口腔内が汚れると歯周病菌が増え、インフルエンザウィルスをキャッチしやすくなります。

口の中を清潔にして歯周病菌を減らせば、それだけ「ウィルスをつかむ手」が減ります。

近年、口腔ケアをきちんと行うことが肺炎の予防やインフルエンザの発症率を抑えるということが明らかになっています。
こんな時期だからこそ、口腔ケアについて見直すきっかけになっていただけたらと思います。
また、心配なことがございましたら、いつでもご相談ください。

自分の身体は自分で守る

 爽やかな季節がやってきましたが、皆さまはお元気でお過ごしですか?

今年に入って新型コロナウイルスの感染・蔓延で世の中は混とんとしています。

皆さまも不自由な生活を強いられて心身ともにお疲れが出ている頃ではないでしょうか?
そこで少しでもお元気でいただくためのお話をしますね。

大切なことはご自身の命を自分自身の力で守っていくことだと思います。

世間で伝えられている感染予防対策を行うとともにご自身のウイルスに対する免疫力をあげる努力をしてください。いくつかご紹介します。

①日中時間があれば歩いてください(紫外線はウイルス対策に効果があります)

②腸内環境を良くしてください(アルベックス、長沢オリゴの摂取)

③ビタミンDの摂取等。

『自分の身体は自分で守る』で頑張りましょう。

5月のご案内

5月7日(木)

  診療いたします

5月13日(水)

  山武市介護認定審査会のため午後の診療は3時からとなります

 

むし歯の恐怖

「むし歯で死ぬなんてことはない」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、むし歯になると痛い思いをし大切な歯を失うだけではなく、実は命にも関わる重大事になることもあるのです。

そこで今回は、むし歯によって引き起こされる様々な悪影響を順に見ていきましょう。

◎むし歯になると…

▼むし歯で歯が溶かされると、冷たいものや熱いもので歯がしみるようになります。

▼進行して歯の神経まで到達すると、痛みがひどくなります。

 この段階まで来ると、ほとんどの方が歯科医院を受診されると思います。

▼放置すると、むし歯菌は歯の神経の管を通り、その先に病巣を広げていきます。

 あごの骨の中まで到達し炎症を起こせば腫れたり熱が出ることも。

 さらに広がるとあごの骨が腐り始める場合もあります(骨髄炎)。

▼あごの骨の内部には血液が豊富に流れているため、そこから全身に汚染された血液が運ばれます。(菌血症)。心臓内部で広がれば「感染性心内膜炎」を、脳に到達すれば「脳膿瘍」を引き起こすことも。

▼やがて、血液中にばい菌が繁殖して血液が腐った状態に(敗血症)。

ここまで来ると手の施しようがありません。

いかがでしたか?命までも脅かすむし歯は決してあなどれるものではありません。

日頃のメンテナンスと歯科医院の定期的なチェックで、むし歯をつくらず悪化させないよう予防していきましょう。